東京に住むと、出会いの圧倒的な多さに驚きます。合コンするにも集まりやすい。街コンなどのイベントも多い。ナンパもしやすい。マッチングアプリでも待ち合わせしやすい。出会いの宝庫、それが東京という街です。この圧倒的な出会いの多さに導かれ、恋人募集の異性が夜な夜な飲み会を行っています。
地方から上京してきた私も、当初は良い出会いがあるのではないかと胸を躍らせていました。それまで恋人がいませんでしたが、何せ東京です。ごく自然と恋人が出来るに違いありません。当時ちょうど合コンや街コンの誘いも多く、毎月のように参加していました。この環境なら、すぐに恋人が出来そうです。
さて、毎月合コンや街コンに繰り出して1年が過ぎた頃、全く結果が出ていないことに気が付きました。恋人はおろか、異性の友人すら出来ません。愛想よく参加していた自負はありますし、毎回2次会にも参加していました。それでも全く結果が見えてこないのです。ただ会に参加するだけで、リターンが何もないのです。
東京は出会いが多すぎて
何故全く結果が出ないのか考えたところ、気持ちに余裕があり過ぎるのが原因の1つだと分かりました。東京は出会いが多すぎて、中々その場の人に一生懸命になれないのです。魅力的な人がいて上手くいかなかったとしても、次の合コンに行けばまたすぐに魅力的な人に出会えます。出会いが多く、すぐに次の機会が訪れるのが東京です。
一方、人が少ない地方では出会える人数に限りがあり、余裕などあり得ません。次の機会などと悠長な考えには至らないでしょう。素敵な人は競争率も高く、早くアプローチをしないとあっという間に他の人が捕まえてしまいます。地方では人が少ないが故に積極性を求められるのです。
東京は出会いが多すぎ
恐ろしいことに、毎月異性との交流があるような環境では、魅力的な人に出会っても尚、次に出会う人の方が魅力的なのではないか、などと言った考えも出てきます。出会いが多いと、永遠に出会い続けることが出来るような錯覚に陥ります。
出会いが多すぎるが故に交際を始める勇気を持てないなら、出会いを減らすのも良いかもしれません。1年に1度しか出会いのチャンスが無ければ、なりふり構わずアプローチしようとするでしょう。また、マーティン・ガードナーという数学者によれば、10人の異性と会った場合、4人目以降で1番魅力的な人と結婚するのが数学的に良い選択らしいです。際限なく出会いを増やすのではなく、出会える数を決めた上で判断していくと、良い出会いにつながる可能性があります。結局のところ、闇雲に出会いを求めるのではなく、1つ1つの出会いを大切にしていくというのが、王道であり近道なのかもしれません。それが例え東京のような出会いの多い都市であっても。